脳梗塞の後遺症の種類と症状③・・・「うつ病」、「双極性障害」といった気分障害を起こす2016年7月26日2016年7月29日wpmaster

脳梗塞は心の病気を引き起こす

脳梗塞の後遺症として神経障害、高次機能障害と見てきましたが、続いて最後の気分障害(感情障害)について取り上げてみましょう。

気分障害は心の病気で、主に強いストレスに晒されることで発生することが多いですが、脳梗塞による脳の損傷の後遺症として起こることも確認されています。

大きく分けて2つの症状、うつ病と双極性障害があります。心の病気の診断基準としては、世界保健機関(WHO)のICD-10、アメリカ精神医学会のDSM‐5があります(ただDSM-Ⅳにはあった「気分障害」という項目がDSM‐5では消え、うつ病と双極性障害は別々のカテゴリーにわけられています)。

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うつ病と双極性障害

うつ病は「心が風邪をひく」などと例えられることもありますが、症状としては風邪よりも深刻なものだとは言えるでしょう。何もしないで放っておくとどんどん心が沈み、場合によっては命に関わる事態にも発展します。

特徴的な症状としては、抑うつ気分(一日中落ち込む)、興味・喜びの著しい減退、体重および食欲の激しい増減、不眠または過剰睡眠、精神運動の焦燥または制止、慢性的疲労感・気力減退、無価値観・罪責感を持つ、集中力の減退・決断困難、自死願望、といったものです。

これらの症状のうち、5つ以上が2週間以上続いていること、その5つのうちに「抑うつ気分」か「興味・喜びの著しい減退」のどちらかが含まれていること、そしてその症状によって生活に差しさわりが出ているという場合、うつ病とされます。

双極性障害は、うつ状態と躁状態(軽躁状態)の二つの症状が現れてくる状態です。躁状態というのは、自分にすごい力があると感じ(誇大性)、疲れ知らずで活発に活動する状態です。誇大性がひどくなると自分が超能力者であると思い込んだり、出来ないことはないと無茶な行動を取ろうとするようになります。双極性障害の場合、この躁状態とうつ状態を繰り返すわけです。

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対応としては・・・

また脳梗塞の後遺症としては、夜間に大声を出す、病後に性格が急変し暴言を吐く、脳血管性認知症として認められる認知症の症状(まだら認知症、記憶力の著しい減退など)も感情の障害として出てくるようです。

高次機能障害もそうですが、この気分障害の状態になると介護する側も大変です。後遺症の出かたは脳の損傷部位に大きく依存しますので、とにかく早期の治療で損傷部位を減らすということがポイントになります。あとはリハビリによって日常生活に差しさわりが出ない行動を取れるように、トレーニングを重ねていくことが大事になると言えるでしょう。

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